flower border

物語を綴る~生きる喜びを拾いながら~

おひとり様シニアのひとり言。

それでも夜は明ける

Category映画
お正月用に借りていたDVDで「それでも夜は明ける」を観た。

それでも夜は明ける

1841年にワシントンで誘拐され奴隷として売られた自由黒人ソロモン・ノーサップによる奴隷体験記
「Twelve Years a Slave(12年間、奴隷として)」を原作とした、スティーヴ・マックイーン監督作品。
2014年のアカデミー賞作品賞受賞。またルピタ・ニョンゴが助演女優賞を受賞している。

1841年、奴隷制廃止以前のニューヨーク。
自由証明書を持つ自由黒人だった黒人音楽家ソロモン(キウェテル・イジョフォー)は家族と一緒に穏やかで幸せな日々を送っていたが、ある日突然2人組の白人によって拉致され、奴隷として南部ルイジアナ州の綿花農園に売られてしまう。

1それでも夜は明ける 

陰湿で残忍な性格の農園の支配人エドウィン・エップス(マイケル・ファスベンダー)ら白人たちの非道な仕打ちに虐げられながらも、ソロモンはなんとか人間としての尊厳を守ろうとする。が、そのためにさらに非道な仕打ちを受けることになるのだ。

それでも夜は明ける ヴァイオリン

やがて12年の歳月が流れ、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者サミュエル(ブラッド・ピット)に出会う。
奴隷制に反対で良心を持っているサミュエルを信用したノーサップは、隠し続けてきた素性を明かし、北部時代の知人に手紙を送ってくれと懇願する。
数日後エップスの農場のもとに保安官がやってきて、遂に奴隷から解放されサラトガに帰郷する。

それでも夜は明ける ビット

とても重く、絶望的な場面が続くので、途中でもう観るのを止めようかと思うほどだった。
奴隷制度があった時代のアメリカの、目を覆いたくなるような現実。
売られる前に、老若男女混合で戸外で裸にされ身体を洗う場面は、
第二次世界大戦中のユダヤ人強制収容所の写真と重なって見えた。
若い頃に読んだフランクルの名著、「夜と霧」に掲載されていたあの衝撃的な写真たちだ。

人間が自分と同じ人間を人間として扱わない非道さ。

でも、私たちも例外ではない。
アメリカ人捕虜を人間扱いしなかった日本軍など、例を挙げればきりがないだろう。
私たち人間はみな、どこかにそういう狂気を秘めている。

サディスティックな農園の支配人エドウィン・エップスまでにはならなくとも、
ソロモンが縛り首のリンチに遭ったとき、テラスの上から冷やかに見下ろしていた白人たちや、
触らぬ神に祟りなしとばかりに、ソロモンから目線をそらして忙しく立ち働いていた黒人奴隷たちには、
容易になりうることに心しなければいけない。

エップスのプランテーションの奴隷で、エップスの愛人パッツィーを演じたルピタ・ニョンゴは、脳裏に刻まれる名演だった。
アカデミー賞助演女優賞は相応しい。

それでも夜は明ける4

にほんブログ村 ライフスタイルブログ おひとりさまへ
にほんブログ村

スポンサーサイト

4 Comments

わすれ草  

新年おめでとうございます

新しい年が始まりました。
風のフェリシアさん、今年も記事の更新を楽しみにしています。

『 それでも夜は明ける 』を見るぞ、の記事の時から更新があるのを楽しみにしていました。
私も夏ごろ映画の紹介記事を読んで観たのですが、辛くて途中で消すこと数回、最後まで観ることができませんでした。
ブラピを見たかったのですが。たどり着けませんでした。

狂気から目を逸らしてはいけないという風のフェリシアさんのメッセージを受け取りました。
逸らしてはいけない、考えながらもう一度挑戦してみるべきですね。
助演賞の演技も見たいし。

2017/01/04 (Wed) 10:35 | REPLY |   

六花  

差別

小さないじめ 嘲笑 侮蔑 自分の身の回りでも
良くある風景。 心していなければ巻き込まれそうになる。

「夜と霧」数日まったく食欲が無くなり・・
あろうことか 読まなかったと思い込もうとしたり・・

人は弱い物ですネ・・

2017/01/04 (Wed) 16:33 | EDIT | REPLY |   

風のフェリシア  

Re: わすれ草さん、コメントありがとうございます。

おめでとうございます。
稚拙なブログですが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

わすれ草さんも、この映画、辛くて途中で止めたのですね。
私も3度くらい、もう観るのよそうかな、と停止ボタンを押しかけました。
終わりの方でやっとブラピが登場し、解放されるのですが、
そこまではただただ、重く、暗く、悲惨です。
でも、これが奴隷の現実だったんですよね・・・。

わすれ草さんも、ブラピのファンでしょうか?
私も大好きだったんですが、最近オーラがなくなって、
ただのおっさん化しているような?

2017/01/04 (Wed) 22:42 | REPLY |   

風のフェリシア  

Re: 六花さんもお読みでしたか。

六花さん、こんばんは。
フランクルの「夜と霧」、六花さんもお読みなのですね。
あの本を読んで、私は「希望」というものが、
人間が生きていく上でどんなに大切なものかを学びました。

クリスマスに連合軍が救出に来るという噂が収容所に流れる。
ひたすら、みんなクリスマスを待つけれど、クリスマスには何事も起こらない。
落胆。
そして次々に痩せこけた収容者が亡くなっていく・・・。

そんな中で、フランクルはどうして生き延びることが出来たか?
彼はひたすら、妻との再会を信じ、その日を夢見て生きた。
実際はフランクルの奥さんは、ごく早くに亡くなっていたのですけどね。

2017/01/04 (Wed) 22:55 | REPLY |   

Post a comment